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スタッフレポート

上田義彦さんについて A[2013/7/20]

先々月のこと。上田さんが3度目の来島時、山は白い霧に覆われ、ヤクスギランドの中は、辺りの苔の色を反射して緑色に染まった霧に包まれていました。実は初めての雨で、それまでが晴天だった為、また違った景色の中へご案内できたと僕は嬉々として先導していました。この1面緑色の景色をどう切り撮られるのかと。すると上田さんは綺麗な景色を前に「撮れない」と残念そうに呟きます。理由を尋ねると、「僕が撮りたいのは人の概念を変えてしまうような景色です。この綺麗な景色は誰にでも撮れるネイチャー写真になってしまう。それが悪いということではないのだけど。考え方を変えたら見える景色が一変してしまうような景色を僕は撮りたいのです。」と。確かにM.Riverは今まで見たことがない屋久島の景色でした。記憶を揺さぶる景色です。Materiaも吸い込まれるように写真に見入ってしまい、東京で開催されていたGyallery916でも、まるで屋久島にいるような感覚に陥りました。ギャラリーに来られた方々からは「これがヤクスギランド?こんなに深い森だったの?」、「始めてみる景色で、とても心が静まって心地よい気持ちになります」などの感想を聞きます。そんな上田義彦さんの写真展があと10日で終了となります。(涙)おそらく誰よりも幸せな思いをしているのはギャラリーを運営する私達なのですが(笑)毎日事務仕事をしていても隣にあるギャラリーのおかげで、毎日見ていても飽きることがなく、見る度に新しい景色に出逢える中で過しています。

今月初旬にその写真の公益性の高さから、屋久島町教育委員会の後援を頂き、夏休み前までに島内の小学校へチラシを配布しました。子ども達に見て欲しいと上田さんに話したところ快諾して頂き、今回の写真展開催に至っているのですが、夏休み期間中に来島される家族連れの方々にも是非見て頂きたい景色です。子どもがいつどこでどんな才能を開花させるかはわかりません。ですが出会った景色の数だけその機会があるのだと思います。そんな出逢いの場として無料開放しているギャラリーです。是非お立ち寄り下さい。/田平  
保護者の皆さんへ宛てた手紙→こちら

上田義彦さんについて A


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