保護者のみなさまへ 上田義彦写真展へのお誘いについて
目的
写真作家である上田義彦氏の写真展を開催しています。
親子で鑑賞して頂きたくお知らせ致しました。
視覚言語という言葉がありますが、意味合いは“言葉を無くして視覚で物事を伝えること”です。上田義彦さんが屋久島の森で見たもの、それは「万物には目的があり意味がある、そしてすべてはつながっている。」ということでした。胸に湧き上がる言葉にし難い感慨を伝えるべく新たな視覚言語をつくろうと心に決めたのはこの屋久島の地でありました。
1枚の写真から何を伝えようとしているのか読み取る作業をしてみて下さい。そこには感性をくすぶり、想像力を掻き立て、目を養うという教材が屋久島の景色を通して広がっています。ご家族のみなさんで景色を味わってみてください。
写真展開催までの経緯
2011年春、東北地方震災後に、古木と原生林を撮影するため、屋久島を訪れました。20年間あたため続けてきた屋久島行きを、いよいよ実行に移さねばという思いに駆られたそうです。
その作品は全てヤクスギランドで撮影されました。ガイドとして案内したのですが、1時間で歩ける場所を5時間かけ、時には荒川橋の上に3時間かけて、じっくり景色を見てシャッターを切る。その切り撮られた景色は、今まで何度となく歩いた森の見え方を一変させ、新しい景色との出逢いの連続でした。カメラのファインダーを覗かせて頂く度に、目の前に広がる自然の美しさに鳥肌が立ち、興奮し、心から感動したことを今でもはっきりと覚えています。
こんなにも素晴らしい景色があることを改めて山を背にして暮らす島の子ども達に見せたい旨を話したところ快諾して頂き、今回作品をお借りすることができ、写真展を開催する運びとなりました。
「命を宿す写真」と評される上田さんの作品は既に東京、NY、パリといった場所で展覧会が開催されており、世界の人々が屋久島の景色を知り、日本に屋久島という素晴らしい宝の島があるということが再認識されています。そしてその作品を観た国内外の多くの人々が生きるエネルギーや幸せを得ているということを知って欲しいのです。
子ども達にはこの宝の島で生きていることを、誇りに思って欲しいと願います。
旅樂 田平拓也
Materia
M.River M.Sea / 上田義彦写真展
会期 : 7月5日〜7月31日(*31日は13:00まで)
開館時間 : 10:00〜18:00 会期中 : 無休 入場料 : 無料
住所 : 屋久島町小瀬田815-31 お問い合わせ先 : 0997-43-5956
上田義彦さんについて
上田さんの活躍は身近なTVコマーシャルで見ることができます。宮沢りえさん、本木雅弘さんが出演する『サントリー伊右衛門』、北野武さん木村拓也さんのトヨタ自動車の『ReBORN』、ハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズ出演の『BOSS缶コーヒー』など。これまでに、東京ADC賞最高賞、ニューヨークADC賞、カンヌグラフィック銀賞、朝日広告賞など国内外の様々な賞を受賞するなど日本を代表する写真家の一人です。 また写真作家としても活動し、2012年までに計28冊の作品集を刊行しています。ネイティブアメリカンの神聖な森を撮影した『QUINAULT』(京都書院、1993)は、作品発表後、アメリカ全土にこのクゥイナルトの森が知れ渡る機会になりました。
The
Arts Factoryについて
ギャラリーThe Arts
Factory(ジ・アーツ・ファクトリー) は、屋久島のガイドとして数多くの案内をする中で、屋久島を舞台とする写真家やアーティストとの出会いから、様々な視点で創造された作品に感銘を受け、その作品を通じて、自然をより身近に感じて欲しいという願いからオープンいたしました。
写真には人を幸せにする力があると思います。様々な作家さんが訪れるこの島で、その人の目線で森を見ると全く思いもつかなかった景色を一緒に味わうことができます。写真や絵画というとかしこまって見るもののように思ってしまいがちですが、ただそこに美しい景色があって、その景色を味わうようにご家族で楽しんで頂ければ幸いです。
MAP
+青い屋根瓦で十字の形をした建物です。その横にある木造の芝生屋根がある建物がギャラリーです。