リンゴツバキの花が二つに裂かれて、まとまって落ちていました。これは木の上でヤクザルが蜜を吸って落としたものです。林檎椿(りんごつばき)は彩り乏しい屋久島の早春に、鮮やかな色で愉しませてくれます。何故この時期に咲くのでしょう?実は椿のパートナーはメジロやヒヨドリといった鳥です。貴重な蜜を虫に採られないためにも、虫のいない冬が適しているそうです。それと、そのためのつくりをしています。ホバリング(停空飛翔)しながら蜜を吸うヒヨドリのために横向きに咲いたり、鳥の体重で壊れないように、硬くて丈夫。ちなみに鳥の鼻は鈍感だから、椿に香りはありません。そして鳥の目にも強く映る色をだして、赤色に咲くと言われています。撮影/堀江・5日白谷雲水峡