育児休暇で九州を旅しています。夜神楽を生で観たくて高千穂峡に立ち寄りました。この地に古くから伝承されている夜神楽は国の重要無形民俗文化財に指定され、天照大神が天岩戸にお隠れになったおり、岩戸の前で、天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が舞ったのが始まりと伝えられています。秋の実りへの感謝と翌年の豊穣を祈願し、神楽三十三番が各家々持ち回りで11月から2月まで毎週土曜日の夜20:00から翌朝10:00までじっくり時間をかけて行われます。舞台を創り上げる人達からは、しごく自然にまだ若いに担い手を育みながら、和気藹々と伝承事を楽しんでいる印象を受けました。
ここでちょっとお勧めお宿情報です。今回宿泊した「神楽の館」という民宿では、この夜神楽が行われる場所での夕食を楽しむことができます。異様な雰囲気で息子が一点を見つめるのが怖かったです。(笑)こちらのお宿は地元の御婆ちゃんが作る素朴な夕食も朝宿から望む景色もお勧めです。詳しくは→こちら。
最近特にパワースポットという言葉を沢山見聞きするようになりましたが、この村は神々との距離が近い場所のように感じます。パワースポットだから夜神楽があるというより、人が夜神楽を舞ってパワー?があるように感じます。いつも身近に神様を感じて生きている人がここには住んでいるようです。早朝に宿から見た朝霧の中でこんなことを考えました。
屋久島でもこのような山の神、田の神、海の神を祭る伝承事があります。「岳参り」「山ノ神に日」「飛魚招き」などです。そしてもうすぐ、年末31日には宮之浦にある救益(やく)神社で午後11時45分から救益神太鼓と言われる太鼓の奉納が行われています。年越しということもあって毎年大勢の人と太鼓の音で賑わいます。この奉納は高千穂に比べるとずっと歴史は浅いのですが、100年続けば文化になると島人から親しまれています。/田平