屋久島ガイド旅楽のエコツアー

黒味岳
Friends List

vol.06 森山伸也
vol.05 都倉夫妻
vol.04 柳生真吾
vol.03 KIKI
vol.02 柏倉陽介


yakushima friends

屋久島に魅了された方々の旅を紹介します。
年に何回訪れるのだろう。雑誌の仕事以外にプライベートでも撮影のため島へ度々訪れる。そして毎回新しい屋久島を発見して、嬉々としている。people in the nature、自然の中で生きる人々(森の人:オラウータンを含む)をテーマに国内外で撮影する彼が、自然対自分をここに表現しています。
光と岩と わあ
 光と岩と わあ

 稜線を包み込む霧のせいで、レインウェアも懐に抱きしめたカメラも、おそらくバックパックの中のシュラフもじんわりと濡れてしまっている。けれど不快に感じることはなく、むしろ心地よい。

 ほわんと広がる高山植物の淡いグリーンのなかに、ぼんやりした岩の輪郭がぽつぽつとある。霧の粒子が現実の境界を曖昧にさせて、まるで誰かの夢のなかを漂っているかのような現実感のなさ。そして、突然射し込む強烈な光、現れる岩。

「わあ」と驚いたあとに横をみると、ガイドで同行してくれた田平さんは、ぼくよりも「わあ」という顔をしている。この稜線を何百回歩いているのかわからないけれど、「同じ日はないんだよ」と笑ってたのは本当だったかと嬉しくなる。ぼく自身もこの稜線を何度か歩いてきたが、また来れた嬉しさというのをつよく感じる。

 記憶をポロポロ落としがちの頭脳が幸いしたのか、同じ道のなかに新鮮な驚きを発見する。その逆、思い出の中で幾層にも重なっていく風景に新たな色が加わっていく。それはもう、お見せできないのが残念なほどの絶景になっている。それが現実になったとき、カメラを持つ手が震えて涙でファインダーがぼやけてしまわないよう、今から心の準備をしておこう。でもやっぱり「わあ」と声をあげてしまうんだろうと思う。


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柏倉陽介(Yosuke Kashiwakura)/ネイチャーフォトグラファー

現在、自然雑誌を中心に活躍している柏倉陽介さんは、1978年山形生まれ(神奈川在住)。2004年頃から独学で写真を学び始め、2007年に世界二大自然写真コンテストの一つに入賞。米国立スミソニアン自然史博物館に展示される。ほか、写真界のアカデミー賞とも呼ばれるインターナショナル・フォトグラフィー・アワードにて、アンダーウォーター部門3位入賞、自然風景・動物・人々・文化部門で入選多数。自然で暮らす人々や風景・動物など、自然分野を幅広く撮影している。

■Award インターナショナル・フォトグラフィー・アワード
(IPA)=プロフェッショナル/ネイチャー・アンダーウォーター部門:3位。入選部門 //
ファインアート・風景、人々・文化、自然・風景、自然・野生動物、自然・樹木、ライフスタイル・人々、スペシャル・トラベルツーリズム、ほか(2008-2011年度)。ネイチャーズ・ベスト・フォトグラフィー・インターナショナル・フォトグラフィー・アワード
2007=自然と人々部門/入賞。

■Exhibition ネイチャーズ・ベスト・フォトグラフィー・インターナショナル・エキシビジョン=米国立スミソニアン自然史博物館(2008年、ワシントンDC)。Invisible
Diversity KANZAN AKITI Gallery(2009年、青山/グループ展示)

■Publication 2009 Annual International Photography Awards Book、The
Nature's Best Photography Winners Collector's Edition 2007、and, China,
Indonesia, France other.


ウェブサイト/
Yosuke Kashiwakura Photography



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