神々からの伝言 屋久島の神々は過酷な環境の中で生きる、全ての生きものに試練を与え、命の継承を求めた。
樹齢数千年の屋久杉が息づく屋久島は「奇跡の島」とも呼ばれています。 亜熱帯から亜寒帯まで日本列島の自然が凝縮された島は、世界屈指の降雨量と気候によって 多彩な植生と生命の多様性があります。 森に一歩足を踏み入れると、600種類以上の苔が地表を覆い尽くし、圧倒的な緑の世界は 神秘的で人々に癒しと感動を与えます。また、森の象徴として威厳を放つ樹齢数千年の屋久杉 は圧巻です。まさに「神の領域」と称されるのもうなずけるはずです。 しかし、花崗岩の島ゆえ多量の雨で土も流され、もともと養分が乏しい土地は、植物にとって 過酷な環境にあります。植物の種子は落ちる所を選べません。落ちた所が運命の場所として命 それから、ただ立ち尽くすだけの木々は、冬の豪雪や夏の台風など、自然界の力によって命を 森では厳しい環境の中、自然界の脅威と向き合いながら、命ある限り懸命に生き続けようとする 植物や動物の姿があります。森で生を受け、また森に還るという循環を繰り返し、神々が与えた 試練と自然の営みがある島、それが屋久島なのです。
写真展概要 本年5月20日より6月29日までの40日間、東京の12会場をはじめ約60ヶ所のギャラリーの協力 を得て開催された 「東京写真月間2014」 (主催:東京写真月間2014実行委員会・公益社団 法人 日本写真協会・東京都写真美術館 後援:外務省・環境省・東京都・ミャンマー連邦共和国大使館)の国内企画展「いのちの伝承ー日本の世界自然遺産をめぐる いとなみ」と題して知床、白神山地、小笠原諸島、屋久島の地に住み、作品を撮り続けている5名の写真家に出展オファーがありました。 屋久島は堀江重郎写真展「神々からの伝言」として参加し、東京では5月29日~6月4日まで、オリンパスギャラリー東京(本展)、同月間巡回展を7月12日~7月29日北海道写真の町・東川町文化ギャラリーで開催した他、同月間2014実行委員会・公益社団法人日本写真協会の協力を得て、8月22日~8月27日京都AMS写真館ギャラリーで個展を終えたばかりです。 今度は、10月11日~11月30日まで本年最終の個展を屋久島で行います。尚、今回は2回目ということもあり、展示写真のほか未発表の作品を数点、大型スクリーンでスライドショーとしてご覧頂きます。 また、映像作品「屋久島千年の奇跡」、「屋久島神秘の森へ」、「屋久島木の芽流しの春」も同時に上映します。今回の個展も、東京写真月間2014実行委員会・公益社団法人日本写真協会の協力を得て開催します。
「東京写真月間」は1996年に創設され、写真を通じて文化交流を図るという目的から始まったものです。当時、世界的に有名なフォトフェスティバル「パリ写真月間」の創設の目的や、運営方法を参考にして、写真文化の情報発信の起点とすべく実現したのが東京写真月間です。今年で19回目を迎え、今日ではアジアでも有数の写真フェスティバルとして国内や海外の写真関係者から注目を集めています。(東京写真月間2014・運営委員長 大平 温・・・日本写真協会会報より)
堀江重郎 horie shigeo
1957年 長崎県生まれ 1982年 大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校・大阪)卒 1998年 屋久島に移住し、2000年より年間300日以上森に入り動物や植物の癒しと厳しさを 見続けると共に、島民の生活や、森、山岳との関わりについてドキュメントで追い続けている。 雑誌、情報誌、ポスターなどの撮影・写真提供・TV番組へ写真提供及び出演して屋久島のすばらしさを伝えている。また、近年ではデジタルハイビジョン映像にも取り組んでいる。
公益社団法人 日本写真家協会会員 公益社団法人 日本写真協会会員
◇写真展
2011年6月 イタリア日本写真交流展出展:東京・ユーメリア、千葉・ギャラリー睦 2011年7月 「神々からの伝言」屋久島nomado cafe gallery 2011年9月 イタリア・AREZZO&FOTOGRAFIA出展 2012年5月 イタリア日本写真交流展:東京・ユーメリア 2012年9月 イタリア・AREZZO&FOTOGRAFIA出展 2012年10月 「神々からの伝言」屋久島 The Arts Factory Gallery(現GalleryTABIRA)
|