所用で、実家に一時帰省中の宮西です。島外に出る機会がほとんどないので、こういう時こそ屋久島以外の事を知るいい機会です。という事で、岐阜に帰る途中に開聞岳に登ってきました。開聞岳は、鹿児島県の薩摩半島の南端に位置し、標高924m、所要時間は、往復でおよそ5時間で、日本百名山に数えられる名峰です。一人で登ると、いつも雨か曇りで、頂上からの眺めは期待できない宮西です。が、今日こそはと意気込んでみたものの、やはり、雨と曇りの一日で、頂上に着いた時は、風も強く、ある程度の景色は見えたのですが、遥か彼方までというわけにはいきませんでした。
さて、今回の登山中に、疑問に思った事があったので、少し触れたいと思います。それは、ヘリ用の救助ポイント(最後の写真)がやけに多いなという事です。標高700m〜900mぐらいの間に、3つもポイント(第一、第二、第三ポイント)がありました。僕が登った感じでは、それほど負傷者が出る難コースとは思えなかったのですが、ヘリによる引き上げポイントが多いという事は、自力下山が不可能なほどの負傷者が多いのか、もしくは、軽症で自力下山が可能なのに、安易に救助を要請する登山者が多いのでしょうか。昨今の登山ブームや、携帯電話の普及から、安易に救助を要請する人が多いという事を、テレビか何かで見た事があります。軽症の方の救助に向かった為に、他の重傷者を助けられない問題が起きているという事でした。ここに書いた事は、指宿市に問い合わせをしたわけではなく、僕の推測なので、実際は、重傷者も、安易に救助要請をする人もほとんどないが、訓練の為、もしくは万が一の時の為に、3つのポイントが用意されているのかもしれません。でも、こういう問題を考えた時、僕は一ガイドとして、身の引き締まる思いがします。なぜなら、ガイドの仕事は、お客様に、ツアーを楽しんでいただくと同時に、怪我がなく、安全に下山していただく事が、最も重要な事の一つだからです。この一日は、お客様の安全管理(無事に下山していただく事)の重要さを改めて感じました。/宮西
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