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テクニカルロープレスキュー[2009/12/10]

先月の忙しい日々も一段落し、最近になって少しだけ仕事に余裕がでてきました宮西です。
先日、RESCUE 3 Japanという団体が主催するテクニカルロープレスキュー・テクニシャンコースという講座を受講してきました。このコースは峡谷や崖、ビルや鉄塔など、足場が不安定、かつ高低差がある場所で、ロープを使用した組織的レスキュー活動を行う際に必要となる知識や技術、安全確保などを3日間で学ぼうというものです。主に警察官、消防士、森林警備隊、山岳救助隊などがこのコースを受講し、現場での活動に活かしています。
具体的な3日間の受講内容は、初日は主に座学でレスキュー哲学、道具の構造と特性、ロープの結び方、支点の作成など、2日目は終日屋外で、アンカー(支点)作成の実地、高所からの降下と上昇、システムの切り替えなど、最終日はフレーム(三脚)を使用しての降下、上昇、ペーパーテストなどです。こうやって受講内容を文章で書くと何をやっているのかイメージしづらいですが、わかりやすく説明すると、要救助者(けが人)が足場の不安定な崖にいて、そこに救助チームが駆けつけ、支点となる木や岩を決め、そこにロープを結び、必要なら各種道具を取り付け、引き上げシステムを作成し、救助者がロープをつたって要救助者を助けに行くということを3日間みっちりとやりました。でも一見すると、ガイド業とロープレスキューは、あまり関係がないのでは?と思われる方もいるかもしれません。確かにこのコースの内容を実際にガイド業で、屋久島の山で活かせるかといえば、あまりその機会はないかもしれません。ガイドをする際に救助に必要な道具一式を毎回もって行くのは難しいですし、ガイド中のケガの多くは、膝の故障や捻挫、骨折なので要救助者をどこかから引き上げるというよりは、ケガ人を、狭く急な山道からどうやって登山口まで早く安全に運ぶかが問題となるのです。では、今回の受講内容が無駄なのかというと、そうではありません。屋久島は雨が多いので、登山道にかかる沢が増水して、行きは渡れても帰りは水かさが増し、渡れないということがあります。そのような場合に沢にロープを渡す際は、ロープの知識や縛り方、どの木や岩を支点にするかなどは現場で使えます。また、沢登りでは、今回のロープワークは活きてくるかもしれません。いずれにせよ、今回のテクニカルロープレスキューを受講できた事により、自分に何が足りないのか、今後どういったロープワークを習得しなければならないのかが確認できました。
最後に今回の受講風景です。
上段写真は木に支点を作成しているところ、下段写真は、フレームを使用して、奥の崖に要救助者を助けに行くところです。

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